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解熱剤を使わなくても熱が下がった、鎮痛剤を使わなくても歯痛が治った、など薬に頼らない自然派の医療としてホメオパシーの人気が口コミで広がっています。

その一方で、2010年の日本学術会議では「ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されています」との談話を発表。ニセ医療、と否定した格好です。

対する日本ホメオパシー振興会では、現代の医学の8割は推測に基づくものであり、現在分かっていることだけであらゆることを解釈する方が非科学的、と真向から反論するような講義内容を公開しています。

東北大学病院がんセンターの運営する「がん情報みやぎ」では標準治療を推奨、ホメオパシーについては一切触れられていません。

このホメオパシーとは、一体どんなものなのでしょうか? そして、結局は効くの?効かないの?というのが気になるところです。

というわけで、今回は癌とホメオパシーについて調べてみました。

ホメオパシーとはどのような治療法か?

ドイツ生まれの医療ホメオパシー(homeopathy、同種療法)は、その病気や症状を起こしうる薬を使って、自然治癒力でその病気や症状を治すというものです。

レメディと呼ばれるホメオパシー薬は、元の成分を何十回も希釈し、体に悪影響はなく自然治癒力に働きかけるようにしたもの。3,000種類以上あるレメディには、ヒ素やトリカブトなどの毒もありますが、毒素は抜けているということなのでご安心を。

希釈回数を計算すると、レメディ中には元の物質の分子が1個も入っていないことになり、なぜ効くのかは未だに解明されていないそうです。

プラシーボ効果(気のせい)なのでは?という疑問も出てきますが、偽薬との無作為比較試験でレメディの方が効果が出たという論文もあり、謎は深まるばかりです。

まだ私たちの科学では分からない何らかの作用があるのかもしれません。

ホメオパシーは現在世界80か国以上で「家庭の薬箱」代わりに使われているそうです。

フランス、オーストリア、ハンガリーロシアなどでは法的規制の下に医師のみがホメオパシー治療を行います。英国や日本では法的規制がありません。

ホメオパシーと癌

『がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス2016年版』によると、ホメオパシーの癌への有用性に関する研究・調査は次のようになっています。

ホメオパシーは、世界で170以上の無作為比較試験や多くの研究論文が報告されていますが、患者背景や研究方法にバラつきがあり、ほとんどが小規模な試験である、長期的な効果の検証がなされていない、などの課題があります。

また、今のところホメオパシーが癌を縮小した、生存率を向上した、という論文はありません。

となると、がんの痛みや末期がんの患者さんのQOLを改善するかどうか、が気になりますが…

今のところ、がんの痛みや倦怠感、睡眠障害などの諸症状、がんに伴う精神症状に関する研究報告はありません

乳がんのホットフラッシュを含めたエストロゲン減少の症状に対しては無作為比較試験が行われていますが、プラセボと比較してホメオパシーの効果は見られなかったそうです。

また、ある種のレメディはプラセボと比較して口内炎や放射線治療における皮膚炎を軽減させる可能性があります。

抗がん剤による悪心・嘔吐の予防には効果が見られなかったそうです。

全般的なQOLの改善については、従来の治療のみを行うのに比べて体力増強、身体的・精神的な健康の改善、病気や治療の結果起こる痛みを改善させる十分な確証はない、という研究報告があります。

ということは、今のところ論文で効果が検証済みなのは放射線治療・化学療法で起こる口内炎・皮膚炎の予防のみ、ということになります。

個人の体験談ではホメオパシーは鎮痛、諸症状に効果

がん患者さん個人の体験暖レベルでは、鎮痛剤の代わりにレメディを使用したら痛みが治まった、抗がん剤の副作用が軽減した、食欲不振、貧血、むくみなどガンによる諸症状の改善、心のケアなどで効果が見られたという話もあります。

個人の感想ですのでプラセボと比較してどうかという事は分かりません。

健康食品やサプリメントは薬との飲み合わせを考慮する必要がありますが、ホメオパシー薬は物質的には「砂糖玉」ですので、どれを飲んでも特段の危険はありません。

かのナイチンゲールの書いた『看護覚え書』によりますと、当時の一般大衆は薬の作用をよく理解しないまま「善行」を行いたいために何でもかんでも大量に飲ませる傾向があったそうです。

そこで、何を飲ませてもさしたる害がないホメオパシー薬は「素人療法に根本的な改善」をもたらしたということです。他人に薬を与えたがる人にはホメオパシー薬を与えるとよい、としています。

効果の程は未知数ですが、害もないのならば、痛み止めを使う前に試してみる価値はあるかもしれません。

ホメオパシーとがん患者さんの心のケア

日本ホメオパシー医学協会のホームページに掲載されている「癌の方々へ由井寅子からのメッセージ(癌の10ヶ条)」によると、

癌を信頼し心底から恐れがなくなったら癌は治る。

癌はあなたに生きていてほしくて一部の細胞が癌になって守ってくれているのである。癌は何も悪くない。腹の底から感謝したら物凄い自己治癒力が出てくる。そしたら癌は治る。

自分の人生を振り返り自分が自分を虐めてきたことに謝り続けると癌は治る。

信仰心を持ち、神仏、先祖に畏敬の念を持ち、毎朝祝詞と般若心経を唱えよう

のように、主に精神面について書かれています。

ホメオパシー薬についても、部分的に癌を消すとか治すとかではなく、精神を安定させて自己治癒力を引き出すもの、のような理解ができるかもしれません。

科学的根拠が全てではないEBM

科学的根拠に基づく医療(evidence-based medicine,EBM)という考え方があります。名前からして科学的根拠のないものは使わないような感じがしますが、そんなことはありません。

EBMでは、

  1. 研究によって得られた科学的根拠(エビデンス)
  2. 患者さんの好みや価値観・行動
  3. 医師の技術・経験を含む専門性
  4. 患者の病状
  5. 周囲の環境

を考慮して患者さんと医師で相談の上意思決定を行います。

エビデンスそのものについても、無作為比較試験以外のエビデンスもあり、エビデンスが無くてもEBMが実践できないということではないそうです。

ホメオパシーをがん治療に用いるかどうかについても、上記のエビデンスが全てではなく、患者さん本人とご家族の希望、通院しやすいかなどの環境面、病状、医師の意見を総合して判断すべきかと思います。

ホメオパシーは癌に効くのか? 結論

ホメオパシー薬は、成分を極限まで稀釈したものであり、どれを飲んでも安全

ホメオパシーのがんに対する治療効果は、癌治療によって起こる口内炎や皮膚炎を予防する可能性など、部分的なものしかエビデンスがありません。

「痛みが治まった」などの、口コミではその他の効能も報告されていますが、ホメオパシー関係者の話からも精神的な影響が大きいようです。

以上の事から、ホメオパシー薬をがんの治療に用いる場合は、標準治療を基本として患者さん本人や家族がホメオパシーを好むならば医師に相談の上補助的に使う、というのが良いと考えられます。

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